1078/10000 2月15日(水)2023
今日は私の得意分野
◆台所大事 です。
ひとり孫姫みいちゃんへの手紙でも、一番目は
『掃除洗濯炊事の達人になろう』がテーマです。
掃除洗濯炊事が大嫌いだった私が一変、
悟りを開いてものした文章に手を入れて
アップデートしまして掲載します。
いつだってステキなセッション!
まわる大空の中に翼を広げ、小さな星となって
大空をめぐる富士見の雷赤鴉(あかがらす) ここも私の棲みか
歌いながら手桶を両手に毎日会いに行く泉は、
雷赤鴉の中で一番にステキな友だち。
はだしの足は小石を踏みぬかるみに滑り水たまりを漕ぐ。
秋が進み 泉を取り巻き咲き乱れた赤紫のツリフネソウがしおれ
草が刈れる。
泉を囲むカラマツ林は緑から古い緑に
やがて薄い金色に色を変えやがて灰紫に眠る。
道は落ち葉のふかふか絨毯
泉は砂を押し上げるところを毎日変えて湧き続けている。
やがて手桶に水が汲まれ、
太陽、雲、風、雨、光と私のきのうの汚れと
歌う私とのセッションが始まる。
泉の水の冷たさが、太陽の暖かさが、いたずら風が、
強まる雨が、太陽を隠す雲が、今日はこれで十分と響き
私は水をかぶるのをやめる。私は今日もきれいになる。
このセッションの終わりに、はだしの足を泉に入れると
足から泉が上ってきて、私は泉と一つになる。
私は今日も透きとおり、
風も空も木々も草も光もみな同じように洗われる。
帰り道、私の歌と風と空と木々はいよいよ響きあい
ひびき重なり響き渡る。
手桶には泉の水と水洗いの着物、
私たちは美しく汚れ、汚れは泉の友達。
ラオスのある部族では、着物を取り換えからだを洗うのは
年に一度正月にだけ だとか。
それはきっと当たり前の清潔さに違いない。
ナチュラルな自然の中で
よく動きよく働きよく食べて、化学汚染のない暮らしには
汚れが出ない、きっと。
私は洗濯が好き。
朝早くたくさんの洗濯物を抱えて
空に水に、おはよう、こころウキウキ!
タオルのシーツまで手で洗うのが好き。
身にまとう着物たちはどれも
空の下のセッションをキメル大切な演奏家。
小さなものが先、だんだんと大きなものを、
ポケットからホコリを出して、
濃い汚れは力を込めて叩き出す。
シミと汚れは叩き出されながら、私たちの働きを思い出させる。
気品高い絹、息をするウール、繊細なうすものはそっとより分けて
丈夫で親しみやすい木綿物よりいっそう丁寧に触れて
彼ら彼女たちに応えよう。
パッ、パッと一瞬一瞬、手と足と頭が動いてゆく。
手で洗われてゆく洗濯物に、
水の、光の、洗濯液の、洗う私のこころがいっぱい渡ってゆく。
風に太陽に乾きあがれば、ふんわりとほほにあたたかく
まろやかに生き返っているいとしい着物たち。
洗濯は、青い空、風、太陽の日差し、日陰、雨、風、水・・・と
はたらき歌う私とのセッション、
すべての天然が一つになるセッション!
今度の初夏に私たちは、古館富有子さんに洗濯を習う。
富有液と名付けられた洗濯液は、洗濯ものにイノチを与えて
生き返らせる。
その道具、洗い方、乾かし方は、行き届いた秩序のお手本、
古館さんの洗濯にかける情熱は実にキメが細かく圧倒的、
直に触れることのできる貴重な機会逃すまじと構えてしまう。
着物のこと、食べ物のこと、住まいのこと、
すべての働きはここに尽きる。
それは一瞬一瞬に完全な天然がひとつにまとまるセッション。
すべての天然と私のはたらきとの繰り返しとかさなり。
すべての天然と私とのひびきあい、
はたらきは、天然と私がひとつになって生まれるイノチの創造の喜び
簡単で、尽きない悩みのうれしい創造の喜び。
すべてのはたらきはいのちを生み産む。
次々と生まれては還ってゆくイノチたち、
いやましにイノチをうみ溢れさせるかいがいしい手と足、
単調な動きの繰り返し、
シンプルなはたらきの動き
からだが刻むおのづからのリズムの内に
シンプルに整ってゆく私に訪れる天然の秩序。
ひとりでに優しく穏やかになっていく私。
すべてのはたらきの動きは、
たくましくしなやかな踊りになり
口から転げてあふれ出すすこやかでおおらかな歌
それは今訪れている天然へのひびき返し
私のひびき返しに直ちにひびき返してくる天然、それに応える私
果てしなく重なりゆくひびきあい。
大空の透明を鋭く裂いて飛んでくる天然の秩序と
シンプルなととのいのかさなりゆく私の内に
姿を現し飛び出す透明とのクリアなセッション、
それは、ヒラメキ。
かいがいしくきめ細やかな手と足の動きの内に深まりゆく天然の秩序、
私たちはいよいよ上手な演奏家にならずにはいられない。
合成洗剤、化学薬品たっぷりの食材、農薬汚染・遺伝子操作作物、
息をつかないコンクリート、これでもかこれでもかと収奪される海、山、川
下手すぎる、ばちが当たる、あまりにも畏れ多い。
怠けることなく限りなくあふれてくる
イノチを受け続けよう、
イノチを増やし続けよう、
使うほどに湧き出てくる このイノチを。
私たちはいつだって何していたって、
こうしてただあるだけで、すでに
一瞬一瞬に完全なセッションの演奏家。
すべての天然と私とがひとつになり、
すべての天然がひとつになり
ひびきあい、かさなりあい
限りないイノチ溢れるこのセッション、
ちいさな私たちの手と足から、
大きな空にひろがりゆく
このステキなセッション!
(4/13 1975~2/15 2023)
『いつだってステキなセッション!』
かれこれ50年ぶりに読み返し一部書き換えました。
一つ一つのシーンが、まるで映画のようによみがえってきます。
入笠山の『人間といのちの祭り』、雷赤鴉、諏訪湖の花火、
国分寺のCCCでの雑誌の制作、ミルキーウエイ・キャラバン
バイブル『地球の上に生きる』、混沌とイニシエーションの旅
~この列島の原住民が出会いを重ねた濃い時代でした。
それだけでも一冊の本になりそう。
今日は解説は省略しまして、ここまでと致します。