『ウルシと沢蟹~清水平便り~①』

1382/10000  月暦3月14日 太陽暦4/22(月)

今日は,「清水平便り」の一回目、
漆負けには沢蟹、のエピソードを紹介しましょう。

清水平は、信州のほぼ中部、松本と長野の間、犀川から入った山襞の中に一軒家でした。
そこで30代の8年半を暮らし二人の息子を育てました。電気ガス水道無し、これも私たちの前の世代の婆様方には当たり前でそれしかなかったのです。

清水平に行く道は、一雨降ると山が崩れ車が通らなくなることがしょっちゅうありました。
車道から5分くらいかな、そこは歩きになります。
ある年、その歩道の山が崩れて道がが塞がれて、距離にすれば短いのですが道の上の木立の中を通ることになりました。道なき道を木をつかみながら歩を進めるとき、つかんだ木がなんと新緑のウルシの木でした。かぶれました。顔、身体の軟らかい部分、かゆいかゆい。
あれこれやってみました、一か月近く(だったと思う)。
ふと東条百合子さんの『家庭でできる自然療法』を紐解くと、そこに
「エビカニをつぶしてその汁をつけてもよい」とあるではありませんか!
清水平の畑には沢蟹が棲息していたのです。そのとき滞在していた花巻のもっちゃんが早速
捕獲にいってくれて、やってみました。とれたてをすり鉢で潰して患部につけたところ、
霊験あらたか、使用前使用後、みるみるうちにおさまってしまいました。

以来免疫ができたのではと判断していたのですが、なんとこのたび銀杏にかぶれたようです。
1000個はあった銀杏の実の皮はガーデニング用の手袋を履いてやったから、大丈夫と油断しました。あらなんかヘン、顔が脹れてきた、細かい目に見えない汁のせいだろうか・・・皮をむいて干して一安心、一日6~8個くらい三日連続で食べた、とてもおいしかった、これのせいじゃないかな・・検索すると、


ギンナンの種皮、銀杏の葉に含まれるビロボールやギンゴール酸、マンゴーに含まれるマンゴールなどのレゾルシノール誘導体と呼ばれるものとウルシに含まれるウルシオールの交差反応性(共通してアレルギー反応を起こす)によるものです。

そうか、銀杏小さなバケツひとつ、量も多かったしな、ウルシもマンゴーも触れないように、とあります。触れただけでもダメなのか、そういえば手袋が薄くなってたし。
で、沢蟹販売を検索するとありました。冷凍です。この顔がいつまで続くかわからないのもゆるくない、到着は3日後です、エビでもよかったかな。ビワの葉、栗の葉、松葉もいいそうでこれからビワの葉を煎じて明日は松葉をゲットしてきます。今年の秋はイチョウの実は敬遠になりそう。

とうわけで、「清水平便り」の一回目は、ウルシと沢蟹でした。

⤵ この3倍はありました。量も多かったしな。拾ったときは何とももなかったのに。