『小さな日常の積み重ね』

2003/10000 2022 2月4日 金曜日
毎週金曜日は、◆台所大事
私の 私なりの得意分野です。
食を中心に、衣と住も。
浪費を抑える暮らしの工夫も。



炊事、洗濯、掃除
日々の暮らしの
細々としたいとなみ、
好きですか?


20代の半ば、実家を出るまで
殆ど料理をしたことのない
わがまま娘だった私、
それが、東京に出て
マクロビオティックを通じて
『食養』に出会ったのが
運のチェンジの始まり、
私の暮らしは一変しました。

衣、食、住に加えて子育て、
これ以外にすることは
二義的なもの、
それほど大切ではない、

(と言っても欠かせないですけど)
というのが
私の生きる上での
基本スタンスのひとつになったのです。

雑巾がけのイラスト(男の子)
おかげで、上の息子は保育園に行く前に
広い縁側と玄関の雑巾がけが日課でした。

大寒の最後の日、
なんとか寒干し大根を
つるすことができました。

宇井農場さんが持ってきてくれた
大根を洗い、
大まかにサイズを決めて切った大根に
合わせて大根をカット
なるべく松葉になるように切って
短冊の真ん中に包丁を入れる
端切れは細かく刻んで
砂糖(白砂糖は避けて)漬けにする
喉用です。

短冊の上に糸を通して
端で結んで
お日さまが照っているうちに下げる
今年は大根4本、
年々少なくなっていくんだろうな

下げ終わって見栄えをチェックして
記念撮影、
今年は短いなとか眺める。

このひとつひとつのプロセスに
これだな、と感じるものがあるのです。



作家の小川洋子さんが
新刊エッセー集
『遠慮深いうたた寝』の発売にあたって
おっしゃっています。
(『赤旗 日曜版』1月30日号)

『大事ではない小さな日常の積み重ねが
人生なんだと改めて感じます』


でも小川さんもこれにこだわってはおらず
ファンクラブに入って応援している人もいて
『自分以外の誰かのために、
自分の時間をささげたい、
そういう気持ちが芽生えてきて、
人生にはそんな無駄も必要です』と。

(私もファンクラブに入っている
ヴァイオリニストがいます。
コロナで2年連続来日が
キャンセルとなりました。)


淡々とした日常をいとおしみつつ
疲れたら休んで
時に非日常の世界に浸って
❝だから私は生きてるんだ!❞と
実感して再び日常に戻る。


終わりのない掃除、洗濯、炊事、
これが、喜びであり心に落ちつきを
もたらしてくれるものだった
どうでしょう?

20代の半ばで
子供を授かる前のこの出会い、
何と幸運だったことか
と、書きながら
しみじみしています。

いつか市役所の11階から
雲のかかっていない日高山脈の全景を撮る
それが一大ビッグイベントな暮らしです。