『「徒然草」を読む』

1036/10000 2022 3月9日 水曜日
毎週水曜日は、◆読む・書く・話す
コミュニケーション全般を含みます。


今日は、読む、です。
日本の古典文学、興味ありますか?
古文読みたいと思いつつ
とっつきにくいですよね、
正直なところ。

文学」イラスト無料




池澤夏樹さん編集の
現代語訳全集
から入るか、
~揃ってました、図書館に。
やっぱり読みやすいですね。
ここからとりつくことにしました。

今週は、内田樹さんの現代語による
徒然草』の半分まで来ました。


❝うむ、仰って下さいますな❞
そのメモをいくつか。
諸事にわたっており
いつか分類してみたい、
今日は、アトランダムに参ります。

第一段
人品骨柄は生まれつきだが、賢愚はそうではない。
努力しだいでそれなりのところには達するはずである。
性格がよい人でも、才知に欠ければ、
品格が劣り見栄えもよくないのと同列に遇され、
そこでもたちまちに気圧される様子を見ていると
心が痛む。

私の反応
<人が良いだけでは間に合わないんだな。
兼好さんの、「心が痛む」に反応するものあり、
いかにもものを知らなかった我が身を振り返る>


第ニ段
古の聖賢の政治を忘れて、民の憂いも
国の損なわれることをも気にかけず、
ただおのれの外見を飾り立てることことばかり気づかい、
偉そうな様子をしている人間を見ると、
こいつら頭の中からっぽなんじゃないかと思う。

<今に始まったことじゃないんだな>


第七段
命長ければ辱多し。・・・ひたすら生をむさぼる気持ちばかり嵩じて、
ついにはこの世の情趣を解さないまでに老い衰える。あさましい。

<心得ました。自戒と致します。
衰えている、衰えていく、
このことを自覚していることが大事
だな。
気張らんと行こう>

第十段
家は人なり。家がその住人に似つかわしく。
主の内面をかたちに表わしているいるさまは、
仮の宿とはいいながら見ていて飽きない。
貴紳がゆったりと住みなしている家だと、
軒から差し入る月の光さえもひときわしみじみと感ぜられる。
・・・当世風に過剰な装飾をせず、
植栽もどことなく古び、庭の草にもとくに
手入れをしたような作為がない。・・・
(随所に)主の趣味の良さがにじみ出るのである。

<大いに同感。顧みて我が家はどうだ?
半年前よりはマシになったけれど、
改善のスピードを上げて次の住まいとの出会いに備えよう。
去年から引っ越し先を探しています。>

第十八段
人というものは身を簡素に持して、
豪奢を避け、財貨を蓄えず、
俗世の名利をもとめることをしないのがよい。
昔から賢人にして富貴という人はまれである。
<まれであって いなかったわけではないのだな。
豪奢は求めないけれど、ある程度の財貨は必要だ。
こだわりすぎてもだめである。
それが可能な時代に変わったこともある。
でも楽ではない>

第十二段
人里から遠く離れ、水や草のすがすがしいあたりを
さまよい歩くことほど心慰むことはない。
<御意。舗道の雪が融けたらせめて十勝川まで行ってみよう>

第五九段
俗世を離れて山林に入っても、
日々の飢えをしのぎ、風雨を防ぐよすがなしには
生きていけない。となれば、
世俗の名利を貪るようなふるまいにも、つい手を染めてしまう。
だからと言って。「それでは遁世した甲斐がない・・・」と
責め立てるのも無用のことである。
<このあたりの機微がわかってきたのも、
衰えがもたらすトシの功か>

第八十段
生きている間は武を誇ってはならない。
兵というのは人倫に遠く
禽獣に近いふるまいである。
部門の家に生まれたものならいざ知らず
進んで行って益あるものではない。
<まして制度として人殺しにおもむかせるなど
言語道断>

今日は、もうひとつ
第一〇八段
寸陰惜しむ人なし。
ちょっとくらいの時間はどうでもいいと
みんな思っているが、愚かなことである。・・・
一銭はわずかな額だが、これを積み上げれば、
貧者も富貴の身となる。
だから商人は切に一銭を惜しむのである。
一刹那は意識にも上がらぬほどの瞬時だが、
だからといって一刹那をぜんぶやり過ごしてしまえば、
たちまちいのちが尽きてしまう。・・・
寸陰を惜しむ心のないものはすでに死んでいるのと同じである。
時間を惜しむものは心のうちに思念を持たず、
世の俗事にはかかわらない。・・・
<ほんとにそうだ、肝に銘じます>


以上いくつか抜き書きは
お役立ちな処世訓になってしまいました。
これもよいのですけれど
そこはかとない情景、
笑ってしまう出来事、
善悪のはざまの機微、などなど
書き写すと長くなってしまう
こちらのほうに
しみじみしたり
そうそう、生きることって
キマラナイものなのよねえ、とか
反応するのも気楽でなかなかです。



日本の古典、世界の古典、
高校~大学のころ
本当に読んでおきたかった。
人間は何を考えて生きてきたのだろうか?
年端のいかない私たちだけでは限界がありますね、
池澤さん編集の現代語訳日本古典から
少しづつ取りついていきます。
コロナが過ぎたら
読書会やりたいですね。
1人だとやっぱり固まってしまうし。

とかちプラザの南側、まだ日陰は寒いです。
彼岸まであと十日です。