『ムニュムニュモヤモヤを言葉にする』

1245/10000  9月14日(木)2023
今日は毎週木曜日のテーマ
◆読む・見る・聴く・話す・書く に戻ります。



なんとなくふわっともやっと胸の中に湧いてきたものを言葉にする、
これ、意外と難しい!と思いませんか?
❝すごかったのよ、よかったわあ❞だけでなく、それをもっと言葉にできたら!
美術、音楽の評論家さんってスゴイ、とため息しきりです。

さて今日は、この本から
❝ムニュムニュムニュ、なんかヘン、これっておかしい、だったらどうすればいいの❞を
内田樹さんと白井聡さんが、ちゃんと言葉になさっている箇所をいくつか抜き書きします。
いくつかにしようと思いましたが、長くなるのでひとつだけにします。




⤵ ❝こんなことあり!?なんかヘン、目に余る❞、今この国に跋扈するあれやこれや、
何でそうなってしまっているのか?だったらまともな生き方とは?やり方とは?
そのヒント満載。すぐ読めますよ。

白井さん:「人物」とか「器量」といったものは数値化できないものです。・・・
内田さん: 人間の器量を測れなくなったのは、時間意識が縮減しているせいだと思います。人間の度量や能力を長いタイムスパンの中で考量する習慣がなくなった。昔は、何を考えているのかよくわからないけれども、茫洋とした子どものことは「大器晩成」といって肯定的な評価が下されたものです。・・・僕が子どもの頃、1950年代の日本の基幹産業は農業でした。まだ人口の40%が農業従事者だった。だから、社会そのものが農事歴的な時間意識の中で動いていた。学校教育がそうでした。・・・子供たちは植物のようなものとして眺められていた。・・・春に蒔いた種子が秋にどんな収穫物に化けるかよくわからない。とりあえず何か実ればればそれでいい。そういう穏やかな植物的な時間意識の中で学校教育も営まれていた。

白井さん:・・・点数よりも「この人を採りたい』というふうに採用した方が成功する・・・
内田さん:人事の15%ぐらいは「バカ枠」で採ってもいいんじゃないかと思うんです。「査定不能」という枠で採る・・・


≪私の反応 思いつくまま≫
1960年わが家は県庁所在地に引っ越した。私たちは、高度経済成長以前の世の中を知る最後の世代になる。 私の企画、『ばばぢからクラブ』では、次の世代に伝えるべきことをまとめて、高度経済成長以前の時代のいいとこどりをしようとしている。
そうか!時間意識が縮減しているのか!なるほど。

大工だった父と兄たちは夏の暑いときには、太陽の照り具合で昼休み時間を身体で決めていた。それにイラついていた生意気な私、今となっては恥ずかしい。けっこう高度経済成長の時代の空気を吸っていたわけだ。
大切な思い出の品について、私と息子たちとの時間感覚は大きく違っていて婆は防戦に必死だ。
今では学校に行かない子供たちは珍しくない。身体の感覚と求められるものとの乖離が,ここまで来てるんだな。

私はまさに大器晩成型(自分でいうか)、今の自信といえば、ずっとわけのわからなかったことを、言葉にならなかったことを全然あきらめることなく言葉にしてカタチにしようとしてきたことだ。それを言葉にするという難題に取り組んでいる。
結果と成果は欲しいけれど、さておいて一歩一歩スキップしないで、愚直にやろうとしている。



という具合に、ムニュムニュもやもやを言葉にしてもらうと、
自分のことでよみがってくるものあり、あらたな意味の発見あり、
さらに次のステップへの導きも、とまことにありがたい限りなのです。

自分でできないときには本を読む、
それとリアルで師匠、なかまと語り合う、学びあう、助かりますよね。
人と人の間で生きていて無数の人と情報、数人の大切な人と、いくつかの大切な情報の寄せ集まりが自分ですもん。
内田さんと白井さんがこの本の中で語り合っています。

内田さん:「自分探し」は資本主義的には消費駆動を爆発的に拡大する大変結構なイデオロギーだった。修行なんて、全然消費行動を刺激しませんからね。

白井さん:大学時代に学んだ重要なことのひとつは「何と言っても人間関係が大事である」ということです。・・・今の学生たちは、・・・みんな個人で抱え込んでしまうわけです。
内田さん:どうして相互扶助のネットワークを作らないんだろう。・・・友だちを作って一緒に勉強することができる能力だって「学ぶ力」の一つだと思いますよ。



ばばぢからクラブではそんな場つくりを目指します。ばばぢからクラブの願いを
私自身の言葉で表現できるようにに師匠と、なかまといっしょにがんばります。


他人とのお付き合いの中で、自分の考え、感じ方を言葉にして、相手を傷つけないで
表現する力は大切ですよね。この本の中には、このコミュ三ケーションのやり方の作法についてもお話がありますよ。気になったら読んでみませんか?きっとほっとしますよ。




⤵ 遅いアジサイの一種。アジサイも多種多様ですね。キミドリLOVEです。