『「スパイの妻」見てきました』

576/10000 2020 12 02
毎週木曜日は、◆読む・書く・話す
随分範囲が広いですね。コミュ二ケーション全般を含みます。
今日は、・書く で、今見てきた映画『スパイの妻』の感想です。
アト・ランダムに参ります。

 蒼井優さんが楽しみです。アニメ『ペンギン・ハイウエイ』のお姉さん役の声に圧倒されて以来、ファン以上の感があります。
 黒沢明監督ははじめてです。名匠とのこと、興味深々です。
 お客さん、週日のお昼なのにけっこうな入り、帯広としては、です。上映も一日一回から3回に増えています。

☆ 舞台は太平洋戦争前夜1940年の神戸、蒼井優さんの愛する夫、高橋一生さんは、貿易会社を経営しています。感覚抜群、社員の面倒見もよく、冒険心も旺盛、機転もききます。二人は夢のように愛しあっています。
  満州を訪れた一生さんは、なんと関東軍による細菌人体実験の現場を目撃することになって・・・

☆ 一瞬一瞬が長く感じられるスリルにハラハラの場面が長く続き、見るのに体力を要しました。複雑に絡み合った謎に翻弄され、夫への不信と心の葛藤に苦しんだ後、夫が意を決してついに真実を告げると、優さんは一瞬にして 夫と生き死にを共にする覚悟を決めます。ここは優さんパワー全開です。

☆ 素敵な街神戸、その中を軍隊が行進して、憲兵本部では厳しい取り締まりと拷問がなされている、今のこの国の情況がかぶさって過去のものとは思えず真に迫ってくる。
  731部隊による人体実験の検証と責任も、太平洋戦争の責任もうやむやにした結果を戦後75年以上引きずり、この国の今の政治現況がある。

☆ 厳しい情況に追い込まれても、一生さんの信念は微塵も揺るがない、“僕はスパイなんかじゃない、人の道として人間として許せないから行動するのだ” と。80年後の今、この列島のあちこちで戦争をさせないためにコツコツとアクションを継続している多くの同志たちに姿が重なる。

☆ サスペンス・エンタメ仕立てもバッチリ、正義を声高に強制することなく、二人の変わらぬ愛の絆を軸に、場面は展開していく。敗戦後、二人は生き延びて融通無碍に逞しくやっていくであろう未来を暗示して映画は終わる。その子ども達孫たちひ孫たちが今生きているとしたらどうだろう。

☆ 高校生世代の女子に見てほしい。たぶん70前のおばあさんふたりの評論家っぽい雰囲気の話をチラ聞きしながら老婆心がうずきました。