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毎週火曜日は、◆自分史をつくろう、今、未来に向かって
このブログのメイン・テーマです。
★ 『しうこばーばの自分史講座』のための課題のひとつが伝記を50冊読むことです。
焦点が定まると、積んであった本の中に沢山の伝記、または伝記に類する本があることを発見しています。今読んでいて今日取り上げる鶴見俊輔さん(1922-2015)の『言い残しておくこと』(2009)は図書館の本です。
この本で、鶴見さんはご自身の人生と思考を時代と共に語っておられます。その思考の柔軟であることに深く胸打たれつつ読み進めています。沢山付箋紙がつきました。そのなかからいくつかを抜き書きします。
● 私の立場は、基本的に、I am wrongで、私にとって大事なのは、you are wrongの宗派に対して同調しないことがひとつですね。
→ 私の反応 (ふむふむ。これは卑屈に過剰に謙虚を装うことではない。自分は相手のことをすべてわかっているのではない、と知っていることだ。自分の今の価値裁量で相手を決めつけないことだ)
● 脱走兵のスパイ問題のようなことが起きたときに、べ平連は査問とか責任追及といった方向をとらなかった。スパイではないかと疑ったメンバーもスパイだからつき出せと主張したメンバーもその後も共存した。「あのときスパイであったとしても。われわれの仲間としては彼をつきださない、そういうふうに決めてよかった」(栗原幸夫さん)
●つくる力とつくられた力、つくる人とつくられたひととはちがう。明治維新~日露戦争~太平洋戦争の敗北
→(つくられた人が支配し続けて、今現在に至っているわけだ)
●太平洋戦争の最中に日本に送還されると、監獄の外の世界は、わたしにとっては監獄以上に監獄でした。・・・米国の監獄にはデモクラシーがあったという非常に鮮明な感情をもった。監獄には、生に近い未加工状態のデモクラシーがある。
●善人は弱いんだよ。善人として人に認められたいという考えは、私には全然ない。・・・悪人で結構だ(笑)
●共産党に対しても、・・・私の場合は、大きく見て行くんです。日本の政党の中で戦争に反対し続けた政党は共産党ただひとつです。そこは評価する。だけど私は共産主義者じゃないし、だいたいマルクスも読んだことがなかった。
→(ひとつ反対だから全部反対、では次のものが生まれない)
●私は、あらゆることが一色に見えるとは思えない。・・・同時に黒白が絶対的にはっきりしていることは、大体経験に関する命題では、まあ成り立たないでしょうね。・・・単純に論理の構造から考えると、私達がかなり確実と思って言える命題は、いくらかはっきりしているものといくらか不分明のものとの間にあると感じる。
●しかし、思想の力というのはあくまでも自分たちが正しいと思っていることではなくて、これはまちがっていたと思って、膝をつく、そこから始まるんだ。まちがいの前で素直に膝をつく。それが自分のなかの生命となって、エネルギーになる。
→(安心立命を得てやすらぐ。まちがいは減点の対象ではないのだ)
★ まだ抜き書きしかできず自分の言葉で語ることができません。こうして筆写したのは、
私自身がこれから生きて行くとき、自らを狭い枠に閉じ込めないと心することに加えて、
『しうこばーばの自分史講座』の中でご一緒になった方々を、自身の価値を基準にして評価することの無いよう自戒しておくためでもあります。
★ 鶴見俊輔さんのこのご本は手元においておきたい。年内に本棚を手に入れて本を整理するつもりです。

