『清末愛砂先生のアフガニスタン・レポート』

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毎週金曜日は、◆望む未来を今つくるー政治は身近・気軽に政治
苦手、といっていられなくなった政治のことあれこれです。

今日は、この4日の清末愛砂先生のお話のㇾポートです。

 清末愛砂先生は、ご専門が家族法、憲法学、アフガニスタンのジェンダーに基づく暴力、シンガポール家族法、DV法制他で、室蘭工業大学大学院准教授でいらっしゃいます。
 主催は清末先生のご本『ペンとミシンとヴァイオリン』出版記念実行委員会さんです。大きな集まりは2月以来とのことです。



 清末先生の真っ直ぐな姿勢には背筋が伸びる思いでした。
 清末先生の夢は『過酷な状況にありながらも、諦めずに字や音楽や絵を学び続けてきたアフガニスタンの子どもたちとともにヴァイオリンを弾いたり、スケッチをしたりして楽しむこと、それはすべての人々があらゆる暴力や貧困から解放され、心から安心できる生活の実現なしにはできない。いつの日かアフガニスタンで美味しい料理を囲みながら女性の人権の確立を目指して闘ってきたメンバーと一緒に平和で民主的なアフガン社会の〈継続〉をしゃべり疲れるまで語ることです。』

 アフガニスタンは非常に過酷な状況に置かれ続けて来ている
1979~1989ソビエト連邦による軍事侵攻 ~激しい内戦~1996ターリバーン政権の樹立~2001~アメリカ、イギリス他による軍事侵攻~旱魃~内乱~現在に至っている。
 現在は、治安の悪さもかつてないほど悪化、政府軍、ターリバーン、中東からのIS三つ巴の内乱状態で爆弾テロが頻発している。
 このため世界最大規模の難民がパキスタン他になだれ込み、2015年以降帰還を求められるようになっても、荒廃して治安も悪い故郷では暮らせずヨーロッパなどに避難する人々が後をたたない。

その上、女性には過酷なジェンダー差別による暴力がある。家から外に出るのも自由ではない。DV、性暴力、名誉殺人(婚姻拒否、強姦を含む婚前・婚外交渉、「誤った」男性との結婚・駆け落ちなど自由恋愛をした女性、さらには、これを手伝った女性らを「家族名誉を汚す」ものと見なし、親族がその名誉を守るために私刑として殺害する風習のことである。射殺、刺殺、石打ち、焼殺、窒息が多いーwikipediaより)、バアド(不利益をこうむったとされる家族に娘を差し出す慣習)などなど。

このような超厳しい状況の中で、アフガン人の自由と人権のために闘ってきた人々がいる。清末先生は、RAWA(アフガニスタン女性革命協会 1977設立アフガニスタン初のフェミニスト団体)と出会い、ヘワド高校(RAWAがパキスタンのイスラマバードで民主的な教育方針に基づいて運営してきた小学~高校までの学校。2016年閉校)を訪れ、共同代表に就任なさいました。

 『ペンとミシンとヴァイオリン』のペンは、教育のことです。
↓ ヘワド高校で学ぶ子どもたちです。写真は、清末先生。写真展より。以下同じです・



ヴァイオリンは、芸術のことです。ヘワド高校でヴァイオリンを学びプロになったお子もいます。

ミシンは、手に職、経済的自立のことです。女性は家から外出するだけでもたいへんなのです。清末先生の親しかった女性は爆弾テロに巻き込まれ亡くなりました。

ヘワド高校を設立した女性です。暗殺されました。

 9.11以降、米英他軍のアフガニスタン軍事攻撃の正当化のために、アフガン女性の解放を持ち出してきた論理に、清末先生は、これまでの人生で最も強い峻烈な悔しさと憤りを覚えます。“虐げられ沈黙を強いられいるアフガン女性のイメージを一方的に打ち出して救世主としてふるまい爆弾攻撃をしても、女性は殺されても解放されない!”

 『求められているのは、
≪ともに闘う勇気≫そのもの
 哀れみの涙なんかじゃない』

 遠いアフガニスタンの人々にせめて思いを寄せつつ、この国の現在の政治状況の中で、私達はアクションを忘れてはならないと心に期しました。

 詳しくは清末先生のご本をどうぞ。